ヨーロッパのルクセンブルク
私は小学6年生の時に父の仕事の都合でヨーロッパのルクセンブルクに行き、そこから中学校卒業までの4年半、そこで生活していました。
ところで皆さんは、今名前のでてきた、ルクセンブルクという国をご存知でしょうか。場所は東にドイツ、南にフランス、北にベルギーと国境を接し、サイズは神奈川県と同じくらいしかない小さな国です。
日本でルクセンブルクの話をすると、よく、ドイツの1地域?という風に聞かれてしまいます。
良い国なのですが、まだまだ知名度は低いですね。是非、ヨーロッパにある立派な国の1つとして覚えておいてください。
ルクセンブルクの公用語
ルクセンブルクの公用語は、フランス語、ドイツ語、ルクセンブルク語の3つで英語は公用語に含まれません。しかし、私の通っていたインターナショナルスクール内では、英語が一般的に使われていました。そして私は、まず英語を学ぶことから始めなければなりませんでした。
さて、私がルクセンブルクに引っ越してインターナショナルスクールに通い始めたとき、私は全く英語を話すことができませんでした。
自分では「Hello!」「How are you?」くらいは言えても、相手が英語で話しかけてくると、黙ることしかできなくなってしまう状態でした。先生の話も理解することはできず、電子辞書を片時も手放せない生活が、数か月ほど続いていました。
日記を書く
そんな中でも、私が英語の勉強で特に力を入れていたのが、英語で文章を書いてみることでした。英語を聞く耳は毎日の授業で鍛えられると思っていたので、それに負けないように、毎日簡単に日記を書くことから始めました。
最初は知っている単語をつなげ合わせたような文章からでしたが、文法を覚えてくるにつれ、徐々に文章らしい文章を書けるようになりました。
そして、毎日嫌でも英語に触れていると、簡単な英語ならばわかるようになってきました。まるで自分の中に新たな世界ができたようでした。
最初は日本語で考え、英語にするためにまた考え、聞いた言葉を日本語に直し、それを理解する、というプロセスを行っていました。
フランス語を英語で学ぶ
ある時私は、自分の英語力がとても上がったな、と思いました。それは、引っ越してから1年がたち、フランス語を学ぶことになった時のことでした。
ルクセンブルクでは、主にフランス語が多く使われています。そのため、インターナショナルスクールでも、あるレベル以上の英語のクラスに入っていると、必ずフランス語を勉強することになっていました。もちろん日本語で教えてもらえるわけではなく、英語でフランス語を勉強することになりました。
この当時、少しは英語ができるようになったと思っていた私ですが、ここで英語の文法をもとにフランス語を学ぶ、という壁に阻まれました。まだまだ身につききっていない言語で新たな言語を勉強することは、とても負担になりました。
この時には、 日本語⇔英語⇔フランス語ではなく、 英語⇔フランス語という変換をするように心がけていました。このように日本語を排除することで、次第に日本語を介さずに英語でフランス語の授業が理解できるようになってきました。
学んだ英語を使って、何かを学ぶ
英語をベースにして何か学んでみる、というのは英語力をつける上でとても大事なことだと、この経験を通じて感じました。
英語を学ぼう、英語を学ぼうとするあまり、文法問題や長文読解を解き続けるのではなく、是非学んだ英語を使って、何かを学んでみてほしいと思います。